駄文置き場のブログ 2nd season

□ 思いつき企画 □

思いつき企画「目指せ! 竜王!」


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2nd seasonに足をお運び頂き、ありがとうございます。
駄文作者の星香です。





本日のネタは、テレビニュースで思いついたものです。
ゆるーく、どうぞ…<(_ _)>









とある日。
つくしが自宅に戻ると、いつもの通り類が家に来ていた。
晴男と進の3人で、のんびりババ抜きなどをしている。

「あー類、来てたんだ。丁度良かった~
お願いがあるんだけど…?」

上目遣いにそう言われれば、類にNOと言う術はない。
何かと尋ねると、つくしが押し入れの奥から何やらごそごそと取り出すと、ちゃぶ台の上にドンと置く。

「…なにこれ…?」
「昔、商店街の景品で貰った将棋の駒。類、将棋出来る?」
「…一応…?」

微妙な表情で答える。
類に言わせると、将棋や囲碁が得意なのは総二郎で、類はどちらかというとチェスの方が好みらしい。

「でも、出来るんだよね?」
「…まぁ…」
「だったら、パパと進に将棋教えて!」
「はい?」「え?」「???」

突然の申し出に、類だけでなく、晴男や進も驚く。

「…別にいいけど…」「なっ…何で僕が…?」「そうだ、つくし。なんでパパが…」
「勿論、プロになってこれに出るためよっ!」

ダンっと将棋の駒の隣に置いたのは、バイト先から貰ってきた新聞。
一面に、最年少棋士の写真と記事が出ている。
破竹の勢いで公式戦29連勝しながらも、謙虚な姿勢が一同の関心を集めている。

「プロ…って…。
プロになるに基本、新進棋士奨励会に入らなきゃならないし、入るのにも色々規約があるよ。
第一、年齢的にパパさんは無理」
「えっ? そうなの」「がーん!」

全く何も知らないつくしは唖然。
何故かその気になっていた晴男は、ショックを受ける。

「まぁそれ以外にもプロになる方法がなくはないみたいだけど…。
それ以前に、将棋、どのくらいやったことある?」
「えっとぉ…『回り将棋』と『将棋崩し』くらい…?」

つくしの論外の答えに、やっぱり…とため息をつく。
駒を盤の上に広げると、器用に並べていく。

「まず駒の動きを覚えないと…。
『歩』は前に1マスだけ進める。
『香車』は鉄砲玉だから前に直進のみ何マスでも進めるけど、前に敵でも味方でも駒がいると飛び越えることは出来ない。
これは『角』や『飛車』も同じ。
『桂馬』は2マス前の左右どちらかで、間の駒は飛び越えられる。
『銀将』は…」
「ちょっ…ちょっと待って!」「類さん、一度には覚えられません!」「???」

類の、流れるような説明についていけない3人。
それを見た類が懐からスマートフォンを取り出すと、何処かへ電話をする。

「…ちょっと待ってて…」
「??うん」「はい」「待つであります」

待つこと30分。
牧野家を訪れたのは、花沢家の使用人。
持ってきたものをちゃぶ台の上に置く。

「これ、『スタディ将棋』
駒の上に動きが書いてあるから覚えやすいよ」
「こんなのあるんだ。どうしたの? これ」
「幼児舎の頃に使ってた」
「…あ…そ…」

幼稚園児と同レベルというのも微妙な気がしたが、この際それは横においておくことにする。

まずは進を相手に対局を始めた類
向かい側に正座し、ウンウン唸りつつ真剣な表情で将棋番を見つめる進に対し、類は胡座をかき、大して考えていないかのようにパチパチと駒を進める。
が、ふと気付き、類の隣で興味深げに将棋盤を見入っていたつくしに声を掛けた。

「…で、牧野はなんで急に、進にプロを目指せ! なんて言うの?」

最年少棋士の話題は今に始まったことではなく、もう随分前から話題になっていた。
実際、つくしが類の部屋に来たときにもそのニュースが放映され、「中学生なのに凄いねぇ…」と感心していたが、だからと言って進もプロに…とはならなかった。
きっと何がきっかけがある筈。
そんな類の予想通り、「実はね…」とつくしが切り出す。

「今やっている竜王戦って、1戦毎に賞金が貰えるんだよね?
しかも勝ち負けに関係なく同額!」
「…ん…らしいね…」
そういえばそんなこと、テレビで言っていたなぁ…と思い出しながら駒を指す。

「おまけにプロって賞金だけじゃなく、基本給みたいなものも貰えるんだよ!」
「へぇ…そうなんだ…」

ぱちん。
類の手にした駒が敵陣に入り、片手で器用にくるりとひっくり返す。
見える『龍王』の文字。

「棋士ってさ、プロになるとフリーランスで賞金とかだけで食べて行くから、相当強くないと生活出来ないんじゃないのかな…? って思っていたのよ。
そんなギャンブルみたいな仕事、進には向かないと思ったけど、基本給みたいなもの貰えるんなら、サラリーマンと一緒よね?
それだったら、進でも頑張ればいけるかな? って思ったの!
ほら、『プロ』って名前がつくと、凄く格好良いじゃない?」

目を輝かせそう告げるつくしに、類だけではなく、向こう側に座る進も晴男も眼を丸くする。

「姉ちゃん。僕をプロ棋士にしたい理由って…それだけ?」
「そうよ。当たり前じゃない。
パパもギャンブル好きだから、意外と棋士に向いているのかな…って思ったんだけど…」

…でも、年齢制限があるのよね…と、尚も一人、ぶつぶつ言い続けるつくしに、類は耐えかねて吹き出す。
そんな理由でプロを目指すのは、世界広しといえどもつくしくらいのものだろう。

「ちょ…ちょっと…類…?」

つくしが怪訝そうな眼を向けても、類は身体をくの字に曲げて笑い続けるだけ。
ひとしきり笑って落ち着いたところで、類が口を開く。

「…やっぱりね。牧野らしい」
「う…どうせ単純だって言いたいんでしょ」
「単純な牧野も、好きだけどね」
「え…」

さらりとそう告げられ真っ赤になるつくしと、にこにこと満身の笑顔を向ける類。

「ちょ…類! なっ…なに言って…」
「ん? 本当のことだけど…?」
「だってパパ…そっそれに進がっ…」
「あの…何でもいいですけれど……。次、類さんですよ」

冷静に返す進に、類が「あ…じゃあこれで…詰み」と楽しげに告げる。
ええっ!と慌てる姿は、やはり姉弟、つくしに似ている。

こんな日常も悪くないな…と思った、ある日の一コマ。



おしまい。





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えーっと思わず思いついたネタです。
藤井四段の快進撃、凄いですよね(^^)
これがUPされる頃には、30連勝か否か、決着がついている頃でしょうか…?
そして藤井四段ばかりがクローズアップされているのですが、
対局相手の佐々木五段も、まだお若いんですよね。
うーん、凄いです!!

我が家は父が超、インドア派だったせいか、ゲーム器具はそこそこ、自宅にありました。
将棋の他はトランプ、オセロ、人生ゲーム、軍人将棋、花札、麻雀。
(囲碁とチェスはなかったなぁ…)
一通り教わりましたが、どれもこれも滅茶苦茶弱かったです。
というか…今にして思えば、小学生に麻雀とか花札とか教えていいのか? 父よ…
(オトー曰く「何事も、出来ないより出来る方がいい」だそうです)

将棋は、普通の将棋より、軍人将棋の方が好きでした。
なので普通の将棋のルールは、かなりうろ覚えです。
今回もWikipedia&ネット様々。「王手」と「詰み」の違いを初めて知りました。(^^;)
そして軍人将棋、ご存じの方、いらっしゃるかしら…?

そしてこのお話のオチは…恒例、こちら
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2017/07/02 【】  # 

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2017/07/02 【】  # 

* 鍵コメ「Gip」様

ご訪問&コメント、ありがとうございます♪

藤井四段が騒がれているので「どうやったらプロになれるのかなー?」
と、検索してみたところ、編入制度だと受験料があると知って吃驚したのです。
興味があるわけではないんですけど…
流石にこれだけ騒がれていますからね。
単にミーハーなんですよ(^^;)

うふ。Gさま、今度のオフ会は麻雀大会?
それともコイコイ?
星香、本当に弱いうえにうろ覚えだから、フリテンしちゃうと思います(^^;)

お付き合い、ありがとうございました。<(_ _)>

2017/07/03 【星香】 URL #- 

* 鍵コメ「凪」様

ご訪問&コメント、ありがとうございます♪

そうそう。類…というか、F4は勝負運強そうですからね。
イメージ的に、類はチェス、総二郎は囲碁という感じですけれどね。
司は…運任せのルーレット? ←それはギャンブルだって…(^^;)

いまはそんな将棋があるんですね。
私達の頃はプラスチックの普通の駒だったような…?
↑一緒にするな??

うふ。直伝の花札、教えちゃえ~♡
ちなみに私は、手加減されても負けてました…(-_-;)
ホント、弱いというか…勝負運が無いんですよ(^^;)

お付き合い、ありがとうございました。<(_ _)>
2017/07/03 【星香】 URL #- 

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