思いつき企画

思いつき企画『おだいじに』

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2nd seasonに足をお運び頂き、ありがとうございます。
駄文作者の星香です。
2nd 新年1作目は、こんな思いつきから…。
良くあるネタですが、ゆるーく、どうぞ…<(_ _)>








「風邪ですね」

子供の頃から掛かり付けの医者にそう言われ、寝込んだのが昨日のこと。
ある程度の年齢になった頃から身体を鍛えているせいか、病気は殆どしなくなっていた。それに少し過信していたのかもしれない。

大学に入りインターンシップで多忙になった類。
勉強とバイトに忙しいつくし。
ようやっと合った休みが今日。
つくしがずっと『観たい』と言っていた、江東区に出来たという360度回転する劇場での舞台を見に行く筈だったのに…。

恨めしげに咥えた体温計に目をやると、デジタルの数字は37度を示している。
下がっていない熱にがっかりし、ぽいとそれを放り投げる。

『兎に角、ゆっくり休んでね』
つくしに連絡をしたら、予想通りの返事。
気遣いは嬉しいのだけれど………。


“三年寝太郎”と称される類だが、昨日から1日中眠っていればいい加減眠くもなくなる。
かといって熱でかったるいので、起き上がることもままならない。
静かに眼を閉じると、様々な“音”が耳に飛び込んでくる。
風邪のせいで耳が敏感になっているせいだろうか?

庭先では何やら使用人達の話し声が聞こえる。
恐らく、庭の掃除か剪定でもしているのだろう。
遠くて内容までは判らないが、何処か楽しげな声。

そうかと思うと、ドアの向こうでぱたぱたと人の動く音。
あれは女中頭の妙だろうか?
否、妙はあんなに騒がしい足音は立てない。
恐らくは新人の使用人だろう。
何やら妙が声を上げているのが聞こえる。


しいんと静まりかえった部屋の中にひとり居ると、外のざわめきがやけに遠くに聞こえる。
いつもならば全くそれが気にならないのに、こうして横になっていると、それがやけに気に掛かる。

-昔を思い出すからか…?
ふと、類の記憶が子供の頃に巻き戻る。


今よりずっと病弱だった、幼い頃。
父は仕事で忙しく、母もそれに付き添っていたため、殆ど家には帰らない。
ひとりこの部屋に寝ていると、それだけで言いようのない淋しさがこみ上げてきたものだった。
今こうして横になっていると、そんな“想い”まで蘇ってくるようだ。

頭上の時計に手を伸ばす。
時刻は13時を回った頃。
「優紀と一緒に観てくるね」
そう言っていたつくしは、舞台に釘付けになっているだろうか…?
再び眼を閉じる。

そんなことをぼんやりと考えていると、ドアが開き誰かが入ってくる。
そうっと、そっと。
類の様子を伺うように近付くと、類の額に手を当てる。
小さな、今では馴染んだ、柔らかい手。

-なんで…?
うっすらと眼を開けると、心配そうに覗き込むつくしと眼が合った。

「…あ…ごめん。起こしちゃった…?」
「……つくし…。…なんでここに…?」
「……え……。あ、ごめんね。
折角取ってくれたチケットだけど、優紀にあげちゃった。
彼氏と行くって言ってたから」
「………否………」

-別にそんなのはどうでもいいんだけど。でも、なんで?
あの舞台を観たいって言っていたのは、つくしの方なのに…?

不思議そうにつくしを見つめる眼に「あのね…」と続ける。

「…舞台は観たかったけど…それより類と一緒に居たかったから…」

風邪でぼんやりする耳に届く、つくしの言葉。
-幻聴?
そんな思いでつくしの顔を見ると、言った本人は真っ赤な顔をしてまくし立てる。

「あ…ホラ、これ見て。蝋梅。お庭に咲いていたのを一枝貰ってきたの。
具合が悪いときって気分が沈んじゃうでしょ。だから…
あ、そうだ。お腹空いていない? さっき妙さんに特性お粥の作り方、教えて貰ったんだ。
それからね…」

あれやこれや…
聞かれてもいないことを口にするのは、焦ったときのつくしの癖。
思わず類の顔が綻ぶ。
何やら庭が騒がしかったのも、ドアの向こうがぱたぱたしていたのも、このためだったらしい。

「…る…類…?」
「…ううん。なんでもない…」

喉をククッと鳴らしていた類が、にこりと笑って答える。
首を傾げたつくしだが、思い出したように「そうだ…!」と叫ぶ。

「類。ちゃんと薬飲まないと駄目だからね。風邪良くならないよ」
「…薬…キライ…」
「薬は、誰だって好きじゃありません」

拗ねたように告げる類に、つくしがぴしゃりと言い放つ。


うん。いつもならば『粉はザラザラして嫌』『カプセルが変な味がする』『錠剤はキライ』『オブラートなんて以ての外』『子供用シロップは変な味』と難癖付けて飲みたがらない薬も、今日は我慢して飲むことにしよう。
だって、風邪を治さないと、つくしにキスも出来ないから。
つくしに沢山キスをして…
今日のお詫びに次の舞台を観に行こう。



外はまだ寒い、ある日のひとコマ。



おしまい









はい、一体なんのこっちゃー? のこのお話。
少しだけ、ワタクシの実話でございます。
yahooブログのβ版やTwitterにはUPしたのですが、先週水曜からインフルで明日まで自宅待機となっております。
過去インフルらしき状態になったことはあるのですが、医者にはっきりと「インフルエンザです」と言われたのは、これが初めてでして…。
熱は思ったより出なかった(というか、あったらしいのですが、判らなかった)のですが、辛いのが喉と咳と鼻。
それに伴い耳の聞こえ方が変になるのと、頭が痛いのは、正直参りました。
特に頭痛。眠る度に頭が痛くて痛くて…。
なのに、貰った痛み止めは解熱剤を兼ねているので、38.5度以上でないと使えない(><)
じゃあロキソニンでも…と飲むと効かない。
(多分効いているんだろうけど、それ以上に頭への刺激が多かったのかも?)
今日は熱も下がったので、一日部屋で起きていたら良くなりました。
うーん、人間、寝過ぎは良くないようですね(^^;)
↑寝過ぎは駄目みたいですよ。類くん(^^;)

耳の方はまだ変なままです。
風邪を引くと必ずなるのですが、電子音(電話の音など)が半音低く聞こえる現象。
いつも聞こえるものと音が違うと、どうにも耳障りなのですが、こればかりは待つより仕方がないですね。
KinKiの剛くんの辛さが、ほんのちょこっとだけ判る気がします…。

そして何より悲しかったのが…
昨日は『髑髏城の七人 下弦の月』を観に行く予定だったのです。
当然ながらキャンセルです。るーるるーーー
代わりに行く友人が居たのでチケットが無駄にならなかったのが、不幸中の幸いでした。
主演の宮野さん。
泣きながらの台詞も滑舌が良かったとのこと。
そして何よりも、羽野晶紀さんが良かったらしいです。
くぅーーー。観たかったよぉーーー!!
当日券でチャレンジしてみるか…? DVD発売まで待つか…?
そして来週は、必至でもぎ取った『上弦の月』なので、こっちは這いつくばってでも行くぞー!!


と、心の叫びが長くなりましたが…
皆様、インフルが流行っております。
特に受験生と、受験生を持つお母様方。
どうぞお気を付けて…。ご自愛下さいませ…<(_ _)>

お付き合い、ありがとうございました。<(_ _)>


拍手ありがとうございます♪
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Comments 6

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2018/01/15 (Mon) 19:31 | EDIT | REPLY |   

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2018/01/16 (Tue) 06:44 | EDIT | REPLY |   

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2018/01/16 (Tue) 22:17 | EDIT | REPLY |   

星香  

鍵コメ「まー」様

ご訪問&コメント、ありがとうございます♪

ひえー(><)入院ですか!?
そちらの方が大変ですね…

ロキソニンはつい頼ってしまうのですが、あまり薬に頼るのも…
と思い、時々は(?)セーブしています。(^^;)
インフルの時は注意なのですね。

お付き合い、ありがとうございました。
「まー」様もご自愛下さいませ…<(_ _)>

2018/01/17 (Wed) 11:21 | EDIT | REPLY |   

星香  

鍵コメ「凪」様

ご訪問&コメント、ありがとうございます♪

はい、そうなのですよー。キャンセル。
まぁ仕方ないんですが…
コンプ目指していたので…(><)
まぁ、仕方ないですねー。

耳はまだ微妙です。
そして職場では、私以外にあと2人もインフル…
↑私がうつしたんじゃないですよー(^^;)
発症は向こうの方が先でした。
みんなで仲良く(?)B型です。
「凪」さまも気を付けて。受験は気合ですよ! 気合!!

お付き合い、ありがとうございました。<(_ _)>

2018/01/17 (Wed) 11:25 | EDIT | REPLY |   

星香  

鍵コメ「ゆき」様

ご訪問&コメント、ありがとうございます♪

うーん、1週間早く取っておけば良かったかな…
と、このときばかりは後悔しましたね(^^;)
まぁ、チケットが無駄にならなかっただけ、よしとします。

お付き合い、ありがとうございました。
「ゆき」様もご自愛下さいませ…<(_ _)>

2018/01/17 (Wed) 11:27 | EDIT | REPLY |   

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